行政書士試験の「憲法」は、私にとっては意外とスムーズに学習が進んだ記憶があります。
予備校の講師陣は「条文を繰り返し読みなさい」と口を酸っぱくして伝えていますし、それは王道なのでしょう。しかし、私は最後まで「第◯条の◯」という条文番号はかなりあやふやなままでした(笑)。それでも、結果的には合格点を取ることができました。
もし、わたしのように試験まで時間がなくて焦っている方がいたら、「条文番号を頑張って覚えようとするのではなく、その判例が出るまでの『ドラマ(ストーリー)』を追うべき」だと思います。
判例という名の「生きた物語」を紐解く
憲法攻略の鍵は、判例を単なる「結論の暗記」にしないことだと思っていてー。
(この言い方、2026年現在のYouTube界隈でよく耳にする表現。「界隈」同様、未来に向けた時代の記録としてあえて)
憲法の判例には、「朝日訴訟」「堀木訴訟」といった人名や、「三菱樹脂事件」「日産自動車事件」といった企業名がついたものが数多くあります。
- 朝日さんは、どんな思いで当時の生活保護基準を問うたのか?
- 三菱樹脂の事件で、試用期間中の青年は何を奪われようとしていたのか?
単なる記号として覚えるのではなく、「その時、そこで生きていた人たちの叫び」というドラマを背景にして、どんな法律に関連し、どのような理屈で争われたのかをセットにする。
これらを「ひも付け」て理解すると、知識は忘れにくいものになります。結論だけを追うのではなく、背景にある人間ドラマを考える。これが理解への近道です。
まあ、あくまでわたしの場合なのですが……。
ブログのはじめに言ったように、だれかの学習法がだれかの学び方にそのまま当てはまることはないと思っています。私と似たような境遇の方が、なにか参考になればいいかなと思って書き綴っています。
「願い」の憲法と、「実行」の法律
つくづく、憲法とは一種の「ファンタジー」のような側面があるのではないか、と私は思ったりしています。
「こうだったらいいな」「こうなればいいのにな」という、人間社会への切実な理想や願望が、ひとつの「願い」として綴られているのが憲法。しかし、そこには実行するための具体的なことは何も書かれていませんし、どうすべきかも示されてはいません。
だからこそ「生存権(25条)」のような解釈が難しい曖昧な表現をめぐって、「健康で文化的な最低限度の生活にエアコンは含まれるのか!?」といった議論でもめたり、解釈次第でどうにでも取れてしまったりする。それを現実の社会で実行するために、具体的なルールとして落とし込んだものが各法律なのかな、と。
「それが憲法です!」なんて大声で言うと、各方面からツッコミをいただきそうなので(笑)、あくまでそんな風に考えながら勉強していました。
もめ事のデパート「民法」
さて、憲法の話はここまでにして、続いて民法について。 参考書を見てもわかる通り、行政法の次にボリュームがあるジャンルです。法律の本をパラパラめくってみても、民法だけが異様に厚みがあったりしますよね。
「厚みがある」ということは、それだけ「条文(ルール)」が多いということ。そしてルールが多いということは、裏を返せば、それだけ現実世界で「もめ事」が多いということではないでしょうか。
隣の家との境界線、買った商品の不具合、お金の貸し借り、あるいは家族間の相続。
私たちの生活に最も密着している法律だからこそ、人間味あふれる(かつドロドロした)トラブルの数だけ、解決のためのルールが必要だった。
そう思うと、あの本の厚みが少し怖くもあり、同時に「人間臭い法律なんだな」という妙な納得感も湧いてきます。
次回は、そんな「もめ事のデパート」とも言える民法を、どう攻略していったかをお話しします。

