突然ですが、胡麻って重宝しますよね。

ひと振りで香りもいいし、和食でも中華でも「とりあえず最後にかけておけば見た目も味もよくなる」という超万能プレイヤー。健康にもよさそうで我が家でもよく使っています。

そんな胡麻。先日スーパーで買い足そうと手に取ったとき、職業病的についパッケージの裏面(原料原産地名)をじっくり凝視してしまいました。

「エジプト、トルコ」 ……ほうほう、中東や地中海あたりから来てるんだな。

「パラグアイ、ボリビア」 ……おおお!? 南米!?

さらに別の商品を見ると。

「グァテマラまたはニカラグアまたはボリビアまたはパラグアイまたはエチオピアまたは……えええっ!? モザンビーク!?」

地理を教えている私ですら怪しくなるラインナップ

「または」の連発と怒涛の国名表記に、思わず売り場で「ほえっ!?」と声が出そうになりました。

こういう複数の国名が同時に表記されてる商品もなかなか見かけません。表示ルール上、「または」で複数の原産地を記載するのは認められているのですが、それにしても多いですね!!

グァテマラ、ニカラグア、パラグアイ、ボリビア、モザンビーク……。 たいていの方は「名前は聞いたことあるけど、どこ大陸だっけ…?」とあやしくなる国ばかりではないでしょうか。

何を隠そう、行政書士業務の傍らで普段塾で世界地理を教えている私ですら「ええっと、正確にはどこだっけ…?」と一瞬フリーズしそうになりました。(※ちなみにモザンビークはアフリカ大陸の右下、パラグアイは南米のど真ん中にあります)

なぜ国産ゴマはほぼ無いの?

気になって調べてみると、なんと日本のゴマの自給率は0.1%未満。ほぼ100%が輸入です。

じゃあなぜ国産ゴマはほぼ無いのかというと、ゴマは「栽培から収穫までがものすごく大変で、手間の割に合わない作物」だからなのだそうです。

  • 機械化が困難: 同じ一株でも下から順に熟していくため、機械で一気に刈り取ると熟した実が弾けて飛び散ってしまう。
  • 気の遠くなる手作業: 手作業で収穫して乾燥させ、小さなサヤからゴマを叩き落として、ゴミや砂を取り除く選別作業が必要。

これだけ手間暇がかかるのに、安価な輸入物に対抗できる価格で売るのは厳しく、国内では作る農家さんがもはやほとんどいないのが現実なのだとか。

世界中から届くゴマに感謝

手続きの書類の裏もパッケージの裏も、よく観察してみると意外なストーリーが隠されているものです。

私たちが普段「ふりふり」しているゴマは、遠く海外から大海原を渡ってきた超グローバルな粒たち。

「これはパラグアイ産か? それともモザンビーク産かな?」

そんなことを思い浮かべつつ、それだけの手間暇をかけて遥々届けてくれた世界中の農家さんに感謝しながら、今夜も香ばしいゴマをたっぷり振っていただくことにします。

みなさんも今度スーパーでゴマを買うときは、ぜひ裏面を覗いてみてくださいね。思わぬ発見があるかもしれません。

(おまけ:行政書士のつぶやき)

ちなみに、ゴマのパッケージにずらりと並んでいた「または」という言葉。 私たち行政書士が扱う「法律の世界」では、このあたりの言葉にちょっと面白いルールがあります。

日常会話だと「または」も「もしくは」も大して違わない意味で使いますが、法律(条文)の世界ではグループの大きさで明確に使い分けられているのです。

  • 「または」と「もしくは」(OR選択) 大きなグループの選択には「または」、その中の小さい選択には「もしくは」を使います。
    • 例:[ A もしくは B ] または [ C もしくは D ]
  • 「ならびに」と「および」(AND結合) こちらも同じで、大きなグループのつなぎには「ならびに」、小さいつなぎには「および」を使います。
    • 例:[ A および B ] ならびに [ C および D ]

普段何気なく使っている言葉ですが、法律の世界では「大・小のサイズ感」が決まっているのがちょっと面白いところです。

スーパーで「パラグアイまたはボリビアまたはモザンビーク…」と『または』が連続するパッケージを見ながら、「これがもし法律の文章だったら、途中で『もしくは』が混ざってくるのかな」なんて、どうでもいいことを考えてしまいました(笑)。

「(さらにおまけ:受験生のみなさんへ)」

さて、今年の行政書士試験まであと3か月を切りました。 この「または・もしくは」「ならびに・および」といった接続詞のルールや法令用語は、基礎法学の分野でよく出題される定番ネタでもあります。

ちなみに、英語でゴマは sesame(セサミ) ですが、あの『セサミストリート』の由来でもある合言葉「開けゴマ!(Open Sesame!)」は、ゴマのサヤが熟してパチンと弾けて開く様子から来ているとも言われています。

勉強の合間にゴマを振りかけつつ(笑)、みなさんのこれまでの努力の成果も、ゴマのように「パッ」と開いて合格の扉が開くことを応援しています! 残りの期間も体調に気をつけて頑張ってくださいね!

応援しています!

日本行政書士会連合会 公式キャラクター ユキマサくん